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インバウンド版「ぶらり途中下車の旅」のすすめ

2023年10月単月の訪日外客数の推定値が、先日発表されました。その数、約251万6500人。新型コロナウイルス感染症拡大後、初めて2019年同月比を超えました。団体から個人へ、一都市滞在から周遊型へ、そして日本訪問のリピーターが増えてきているなど、旅行形態も変化しています。
その外国人が日本国内を周遊する旅行でJRを使う場合、大変お得な切符として、従来から「ジャパン・レール・パス」を発売しています。全国ほとんどの新幹線、そしてすべての特急列車や普通列車にも乗り放題となるフリーパスです。10月より価格改訂を行い、約70%近い大幅な値上げを行ったことも最近話題となりました。

フリーパスを利用する最大のメリットは、乗り降り自由であることだと思います。目的地に早く着きすぎるので、次の駅で降りてみようとか、通り過ぎたけど気になった街があったので戻ってみる、あるいは帰りに寄ってみよう、ということもできるわけです。つまり、旅の最終目的地ではなくても、ふらっと立ち寄ることができるメリットを宿泊施設でも生かすことはできないでしょうか。

例えば、途中下車の「街ブラ」を推してみてはどうでしょう。
立ち寄った記念に、何か一品お土産を買ったり、次の列車までカフェでコーヒーでも飲んだり。
このような取り組みを推進するため、駅前を中心に訪日旅行者向けの観光交流拠点となる、ツーリストベースを開設する動きがあります。レンタサイクル等の貸し出しや数時間で廻れる散策ツアーの催行、当日飛び込み予約での宿泊手配など。ベースを起点に様々なアクティビティの手配、体験ができることでしょう。このような取り組みが、宿泊施設が立地する場所やその街の魅力の発信、思い出作りの一助になります。また来日して此処にもう一度訪れ、ゆっくり泊まってみよう、というきっかけ作りに繋げていくことが大切だと思います。

日本は世界有数の鉄道王国であり、時間に正確、車内は綺麗、といった日本では当たり前なことが、外国人からみると、とてもCOOL!なのです。まさにインバウンド版「ぶらり途中下車の旅」のような誘客方法で、宿泊施設にとって直接的ではなくても、協力したり計画に参画するなど、積極的に取り組んでみる価値があるのではないでしょうか。                         (斉藤)

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