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クレーム対応講演

昨年リスクマネジメントについての講演を当課にて実施させていただいたホテル旅館衛生同業組合から再度講演のご相談をいただきました。

「コロナ収束後お客様は戻ってきているが、若年社員や経験の浅い社員がクレームを受けて、精神的なダメージを受けてフロントに立てなくなり、そのため上長の負担は大きくなっている。」
「ただでさえ人手不足のこの業界で、社員みんなが疲弊している。」
「まずは様々なクレーム対応をどう対応すればいいか、教える時間もないし、最前線の人間のメンタルを守る為に役立つモノ、言ってはいけないNGワードや心構えなどを講演となるが、参加する宿泊施設向けに参考になるようお話してもらいたい。 」

といったご相談をいただきました。

そこで宿泊ビジネスサポート課として、講演者の検討、選定を行い、普段は宿泊施設のサービス講師、勉強会等を行っている方を選定しました。その後講師及び支部と内容について協議を重ねてクレーム対応をテーマとした講演の実施に至りました。

内容として、そもそもクレームとは何なのか、クレームの正体について説明し、理解することで クレーム客に対峙するときの心構え、クレームを受けた時の基本対応の流れについて整理しました。
支配人や課長クラスの方々は感覚的には理解していたり、本人はできていることでも、部下に教える際には体系立てて伝えることが重要であり、ここでの整理は非常に大きな意味をもたらしました。
さらにプラスアルファの要素として、お客様を納得させるポイントやクレームを未然に防ぐポイントなどもお話ししました。

例えば、学校では肯定表現が慣習化されており、「汚してはダメ!」という表記も「キレイに使っていただきありがとうございます。」というように、否定的な表現が受け入れられにくい世の中に変わってきています。
そのため、否定的な表現はより相手の感情を刺激することになりかねず、言葉選びも重要な対応の一つなのです。

今回、各施設から参加された受講者の方々は皆、紙とペンを持って講演に臨まれていて、受講テーマに対する真剣さが伝わってきました。
それだけにクレームに対する危機感は大きいのだと思います。
また、講演の合間合間で、聞くだけではなく、2人1組でクレーム客側と対応する側とで練習をしたり、無理難題を言ってくるクレーム客にどう対応するか、など実践を想定したロールプレイングも行いました。
講師から具体的な対応例を要所要所でお伝えすることでより理解が深まり、持ち帰ってから社員に説明しやすくなったのではないかと思います。
この講演を通して、クレーム対応の基本ステップを理解し、社内共有を図っていただくことで、少しでも離職率低減や属人的な負担の解消になればと思います。

宿泊業界がインバウンドの集客も含めて活況な中で、その裏側では人手不足という深刻な課題があり、クレームへの適切な対応を学んでいないことがこの課題を加速させる要因の1つ だと思います。
また、一方でクレームというものは、感情的なことだけを切り取って受け取りがちですが、実はその会社への期待値、信頼の表れであり、会社の弱点であることも多々あります。クレームへの適切な対応を学ぶことで、自施設に還元できるヒントとなる可能性も秘めています。

クレーム対応は実は組織的な対応が必要であり、対応が属人化している施設は改めて見直すきっかけになると思います。

宿泊ビジネスサポート課でも、このことに着目し、講演だけでなく、業務メニューとしてご案内できるよう準備していますので、準備が出来次第、皆様にご案内いたします。

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