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ある総合病院における新入職員研修

4月は多くの企業で入社式があり、それに合わせて、新入社員向けの研修も同時に行われています。今回は2021年より続けている、総合病院における新入職員研修をご紹介します。

総合病院での研修を始めたきっかけは、弊社の法人営業担当が宿泊ビジネスサポート課の業務をご紹介する中で、総合病院担当者の「数ある病院の中から選ばれるためには、より一層のホスピタリティ精神と、ホテルライクな接客技術の提供が必要である。」という考えから実現に至りました。

また、当時はコロナ禍で同期の横のつながり意識を生むようなコミュニケーションが希薄で、新入職員に対して研修を行うことで仲間意識を醸成し、離職を防ぐという意図もありました。
宿泊ビジネスサポート課では、「病院と宿泊施設の接遇におけるホスピタリティや対応時のマナーには共通点がある」という考えのもと、カリキュラムの作成および、サービス研修講師の選定を行いました。

今年で4回目となった新入職員研修ですが、総合病院の担当者とは毎年欠かさず事前の打ち合わせを行い、年度により異なる新入職員の人数や会場に応じた、時間配分や座席配置といった細かい部分まで確認をしながら開催しています。

研修において、最初に行うのは、学生から社会人への意識の切り替えをはっきりさせることです。価値観や年代も異なる方々と、組織という上下関係が伴う中で働き、それに対する対価が発生する以上、この意識付けはとても重要です。また研修の目的をしっかり伝えることで積極的な参加を促すようにしています。

そして、ここ数年の新入職員・新入社員は学生時代の多感な時期をコロナ禍が襲い、リモートでの授業を余儀なくされた方が多く、対人とのリアルコミュニケーションに不安を持ちながら臨んでいる様子が分かります。そのため、コミュニケーションの重要性については、より時間を割いて行っており、1対1での対面や5~6人でのグループディスカッションなども積極的に取り入れています。

研修の肝となる接遇に関しては、病院ならではの言い回しを踏まえつつ、宿泊施設での接遇と遜色ないよう、例えば、院内でレントゲン室の場所が分からない患者様に、誘導しながらご案内するなどの実践的なロールプレイングを行いました。
また医療機関であるがゆえ、勤務中は常にマスクを装着していることが多いのも特徴です。そのため顔の表情が見えにくく、マスクで声がかき消され聞こえにくいことが多くなります。そこでマスクを装着しながらでもしっかり伝わるよう、「アイコンタクト」や「手を使った所作」を上手に使いこなしてご案内する必要性も学んでいただきました。

そして、言葉遣いでは特に「尊敬語」と「謙譲語」の使い分けや区別ができない方々が非常に多く見受けられます。これはどこの新入職員・新入社員研修でも共通の傾向なのですが、研修だけでマスターできるものではないので、今後のOJTの中で実践し、経験を重ねながら習得していただくようお願いしました。

こちらの総合病院では、フォローアップとして、7月にもう一度研修を予定しておりますので、最後にアクションプランシートへ「今後の成長のために、自分に必要なものは何か」というテーマのもと、目標設定をしていただき研修を終了しました。

新入社員研修は、ほとんどの企業で実施している研修ですが、各企業様の実情や研修の目的、そしてねらいなどを事前にヒアリングさせていただき、年ごとの新入社員の特徴を把握したうえで、柔軟に対応することが大切だと考えます。

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